ルーツ・コンプレックス 10


 薄墨色の空からか細い雨が静かに降っている。今日一日降り続くらしいが、海は穏やかだ。
 四月になって温かい日が続いているが、今日は少し気温が低い花冷えの一日となりそうだ。
 春休みが終わって数日。進級揃いの弟達に劇的な変化はない。今朝の雨は四恩の早朝練習を中止にさせ、四兄弟と春海と父とが揃って朝の食卓を囲む珍しい幕開けとなった。今日は宿泊客もなく、春海と一臣にもゆとりがある。
「おかわりー」
「シィ、食いすぎだ!」
「育ち盛りなんだよ!」
 時間的余裕はあっても心理的余裕があるわけではない。触れれば弾ける鳳仙花の種のような言い合いが、次から次へと始まる。
「カズ兄、今日、なんかあるの?」
 弾けては収束を繰り返す喧嘩の合間、三咲がカレンダーを見ながら素朴な疑問を投げてきた。宿の予約を記すノートの今日の日付は斜線を引いて、受け入れなしの体制にしてある。
「片付け」
「片付けー? ハルと二人で?」
「そうだよ」
「そういうのって、俺らにも手伝えって絶対言うのに」
「そんな大げさにしないから、二人で十分」
 あしらうような素っ気無い口調に、三咲が小さく頷きながら止まっていた食事の手を動かし始める。何か言いたげな目をしたが、兄の顔をたてるために黙ってやった。そんなところか。
 一世一代のプロポーズをしたからと言って、何をどう変化させられる関係でもない。ただ以前よりも春海は安心したような顔で笑うようになり、それを可愛いなと眺めるようになった。そう思うようになったのは一臣の中の変化だろうし、可愛いと思うまま手が伸びるのを、スキンシップが増えたと友人たちに指摘されもした。
 この関係を宣言したわけでも匂わせたつもりもないのだが、勘のいい友人たちは一臣が何を手に入れたのか気付いたようだ。ニヤニヤしながら一臣の腕を突き、とうとう落ち着いたかと茶化してくる。
 光子は悩みぬいた末に春海の若年会Tシャツのキャッチコピーを“栄月館若板前”として“若旦那の相方”と言うフレーズを添えた。
 その光子と落ち着くはずの幸太は、飛び込み台の端っこの爪先を引っ掛けながら躊躇して躊躇して、それに焦れた光子が切れて他の男の告白を受け付けてしまった。お互いの気持ちをどこかで察しつつも素直になれず、他の子の手をとってしまうこれまでと同じパターンでまた迂回を始めた。そんなわけで、幸太はもう暫く生煮え男の称号と付き合うことになった。
 申し訳ない、と項垂れながら一臣の肩に手を置いた親友に、こちらこそ先に幸せを掴んで申し訳ないと返せば、なんて嫌味だと逆切れされた。失恋男の扱いは難しい。

 幸太には申し訳ないが、一臣はもう少し幸せの濃度を高めようと決めた。
 今日、春海を抱く。
 そのための一日休業。実は早いこと弟達と送り出してしまいたいのだが、悟られるのも兄のがっつき具合を見せるようで癪だから平常通りの自分を装って味噌汁を啜る。
 三人の弟の中でも最も鋭い三咲には気付かれたかもしれない。二葉は女癖が悪いが、こういう機微に敏感になれる恋愛はしていないだろう。
 春海と四恩の他愛のない野球話がおさまったのを見計らい、
「ハルちゃん」
 元幸が声をかけた。
「晩ご飯、リクエストしてもいいかな」
「はい。何がいいですか?」
 珍しいことを言い出すと、兄弟の視線を受けた父親は一臣の度肝を抜いた。
「お赤飯が食べたいなぁ」
「……ぐっ、ごっ……」
 おかげで味噌汁に噎せた。
「きたねぇなぁ」
「何動揺してんの」
「だせー」
 苦しみながら目を向けた先、相変わらず温和な顔で父はパリパリといい音を響かせて漬物を噛んでいる。
 腕っ節もフットワークも威圧感も自信があるが、どんなに頑張ってみたってこの父親にだけは敵わない気がする。長男と甥が道ならぬ恋をしていることすら見守っていられる包容力には勝てない。
 自分が信じるに値すると思った者に対し、揺るがない信頼をどんな状況であっても注げるのは意志の強さによるものだろう。静かなようで、穏やかなようで、実は激しく強い男。ある程度の力を持ったと自惚れてなんていられない。遠く高い目標が傍にある。
 その父を送り出し、続いて弟達を追い出す。
 雨の中に蹴りだすような仕打ちにブーイングの声をあげていたが、何を思ったのか三人揃って振り返り、親指を突き出す仕草を見せた。
 グッドラック。
 何もかもお見通しか。参ったと額に手をやった兄貴の姿が悦に入ったのか、コロコロとじゃれ合いながら、雨の通学路に青色のグラデーションになる傘の花を三つ咲かせて駆けて行く。

 栄月館にはサラサラと降り注ぐ遠慮勝ちな雨音が響く。厨房からは朝食の片付けをしている春海の気配と物音がする。
 春海は、何も気付いていないらしい。
 好きだと伝えた男が、これまで居間で寝起きしていた春海の寝床を自分の部屋へ移させて尚、性的な手出しはしていないことを不思議に思わないのか、焦れないのか。
 性的欲求に素直なはずの一臣が、春海に自分のことを好きだと打ち明けさせて据え膳とも呼べる状態にしておいて手を出さないのにも理由はある。
 友人たちが指摘するとおり、保護欲も独占欲も強い一臣のこと。一度手を出してしまえばぎゅうぎゅうと抱きしめて甘えて、どろりと重たい蜜のような愛情に春海をどっぷり漬けてしまう。それに甘んじて崩れてしまう春海ではないだろうが、息苦しいと感じさせてしまうかもしれない。
 それが怖くて出しあぐねていた手だが、性欲も三大欲求の一つだ。耐えるのは難しい。可愛いものは抱きしめたいし、これが気持ち良さそうな顔をすればきっと綺麗だろうと想像したら止まらない。隣の布団のあどけない寝顔を見て悶々としていたのだが、どうせ我慢ができなくなるのだから決めてしまおうと開き直って計画を練った。
 夜が理想だが、この大家族が同居する家では難しい。夜にホテルへ出向く手もないことはないが、春海を抱くならこの家の中だと思った。ならば昼、弟達の学校が始まって、父親も仕事に行く平日。客は、まったく身勝手な事情だが休業とさせていただこう。
 同性とのセックスは初体験になる一臣は下調べもした。傷つけない方法、気持ちよくさせるための準備も頭に入れた。何事も最初が肝心。

 そこまでお膳立てをして迎えた今日。
 柄にない緊張を覚え、煙草を銜えて縁側から庭を眺めた。上空を覆う雨雲のせいか、部屋の中も薄暗い。いつも賑やかな空気が漂う界隈も、各戸が雨のベールに覆われて閉ざされているようだ。
 こういう閉塞感が、実は嫌いではない。観光地で生まれ育ち、人の来訪を商売の糧とする一臣には似合わない感慨なのかもしれないが、自分の大事なものだけこの家に閉じ込めていられたらどんなに安心できるだろうと思うことがある。
「いい雨だね」
 洗い物を終えたのだろう。春海が隣に立った。
「静かだし、なんだか、閉じ込められてるみたいだ」
 古い木枠の窓縁をなぞる横顔を見下ろす。
 手を伸ばして自分の腕の中に招きいれ背後からすっぽり抱きすくめると、春海はおずおずと体の力を抜いて自分の腰を抱く腕に手を添わせる。目を閉じた表情がガラスに映って、口唇が緩やかなカーブを描いているのが見えた。
 頬に当たる柔らかな髪の毛の感触を楽しみながら、耳元に口付けた。まだくすぐったそうに笑っている表情に色を足したくて、ぐるりと腰に回した手を体側のラインを辿るように動かしてみた。
 春海はふっと息を詰め、いつもと違う動きを見せる一臣の意図を測りかねて視線を彷徨わせている。
 同じ部屋で寝起きして、時々奪うように口付けてみたり抱きしめてみたりのスキンシップは仕掛けても、セクシャルなニュアンスを伝える接触をしてこなかった男に何を感じていただろうか。満足なのか、不満なのか。
「カズちゃん、今日、は? 忙しいから、休みにしたんじゃないの?」
「今日は、春海と過ごす日」
 どういう意味かと見上げようとした鼻先にキスをして、
「セックスしようかと思って」
 至近距離で囁くと、腕の中の体が一気に硬直した。
 間近で見開かれた瞳が水を張ったように潤み、頬が赤みを増す。わかりやすい反応を示した後、不意にはっとした顔をする。
「せ、赤飯って、そういうことっ?」
「明るい家庭内恋愛だろ」
 真っ赤になった春海の耳朶を摩ると、ますます体を小さくしてしまった。手の甲で触れた首筋の脈も、心配になるほど早い。
「もうちょっと待つか?」
 止めとくか、などと言う選択肢は与えない。こんなずるい男が春海は好きらしい。
「ううん。……したい」
 振り絞るような返事は今日の雨音よりも密やかに一臣の胸中を潤して、草木を茂らせ花開かせる。






 初めての交わりに体は疲れ果てても心は感じ続ける。
 嬉しいのか怖いのかわからないと本気で泣く春海を甘ったるい言葉といやらしく動く手で慰めて、ようやく二人の精魂が尽きた時、上がり続ける嬌声に遠慮していた雀が雨宿りのため軒下に戻ってきた。
 かつてないほどハードなセックスだったが、意識を手放した春海に比べると一臣はまだ動けるだけの気力があった。汗や精液に塗れた体を清めてやろうとお絞りを作って部屋に戻り、脱力した体を拭ってやる。足の間、一臣が居座り続けた場所を拭うと、余韻が残っているのかひくりと腿が痙攣した。
 ぐしゃぐしゃになった布団の隣にもう一組の寝床を敷いて、サラサラしたシーツに体を移してやる。かけてやった毛布の下、春海は無意識だろうが綺麗になった華奢な体をくるんと丸めた。膝を折って背中を丸め、まるで猫のように体を小さくして眠る。小さい頃からの癖なのだ。
 春海の母親が恋人を連れ込んでいる間、春海は押入れの中で眠っていたと言う。そんな春海をうちの子にするにはどうしたらいいだろうと、夜中に相談している父と母の会話を盗み聞いたことがあった。
 自分に背中を向けて丸くなる春海の脇腹から手を滑らせて腰を抱き、自分の方へちょっと抱き寄せる。ころりと寝返りを打った体はしなやかに伸びて、一臣の腕の中に収まった。
 嬉しいと思うまま、笑い声が喉から溢れた。
「……ん」
 その振動が伝わったのか、春海が飛ばしていた意識を取り戻した。
 パサパサと睫毛を瞬かせながら、間近にある一臣の顔を見上げた。
「この景色をさ、覚えてろよ」
 その視線を天井へと促す。
「春海はこの家で抱こうって決めてたんだ。この天井見る度に、今日のこと思い出すように」
 ふんわり赤くなった頬を肩に押し付けて、春海は腕を伸ばして一臣の胸に甘える。
 くたくたに疲れたはずの体を蘇らせるようなパワーが注がれる。
「雨の日も思い出すだろうし。ここ」
 象牙色の肌に散りばめたキスマークを一つ一つ指で示していく。
「見ても思い出すだろ?」
「そんなの、しなくたって忘れられるわけない」
 膨れ面を装った春海の指が一臣の肩を突く。歯型が残っている。
 クスクスと一つの寝床で笑い合う。
 子供の頃と同じ状況が嬉しくて楽しい。
 茶化したけれど、これから同じ景色を見て同じ思い出を蘇らせる。そんな瞬間が増えるだろうと思うと、柄にもなく胸が高鳴る。
 父と母の間にあった会話や表情の意味を今になって理解してみたり、母が自分達に注いだ愛情の深さに気付ける記憶の断片を持つことの誇らしさを感じてみたり。そう言う過去を、これから春海と作っていく。
 憂鬱なはずの肌寒い雨の日も、二人で一緒にいるのならお互いの体温を認識できる気付きの日となる。
 愛していると伝えるのは下手くそかもしれないけれど、自分は今幸せだよと態度で示すのは得意だから、多分自分達は手を繋いで生きていける。

















 八月の厳しい日差しの下で、向日葵は堂々と重たげな頭を太陽に向ける。
 丘の上の墓地から見える美菜浜には色とりどりのパラソルがびっしり咲き誇り、波間にもビーズの粒をばらまいたような人影がある。沖にも幾つかの浮き輪やゴムボート、サーファーの姿が見える。
 美菜浜が最も活気付き、人で溢れかえる八月お盆休み。
 栄月館も満室御礼。びっしり予約が入り、このシーズンばかりは若者グループや家族連れで賑わう。
 一臣は栄月館だけではなく、浜中を飛び回ってあっちこっちで助っ人業をこなしている。その多忙極まる中に一瞬の隙をどうにか作って迎えた新盆。仰々しく人を呼ぶことはせず、栄月館の業務を抱えながらの墓参りだ。客が外に出払っている昼間を見計らった少し早い送り火を、一家揃って行うことになった。
 まだ新しい墓前に、庭で咲いた向日葵を供えた。
「父さん、送り火しに来るの嫌だっただろ」
「嫌だったよ」
「心配しなくても、母さんのことだからお盆なんて関係なくうちに帰って来てると思うよ」
「そうかな」
「そうだよ。ちゃんと飯食ってるかなーとか、掃除してるかなーとか、浮気してねぇかなーとか」
「それはないねぇ」
「どこまでも惚気るね」
 大月家代々の墓地にすくすく茂る雑草をせっせと抜きながら、男所帯のお喋りは弾む。
「四恩、手が止まってっぞ」
「止まってねぇよ! ちゃんとやってるよ!」
「ぶちぶち先っちょだけ摘んだって仕方ねぇんだよ。根っこから抜けって言ってるだろ。理解できねぇか、その鶏頭じゃ」
「うるせぇ兄貴だな! ハルはなんでこんな横暴な兄貴を好きになれたんだよ」
 抜いた草を一臣に投げつけ噛み付きながら、四恩は春海を振り返る。
「横暴だから?」
 さらりと放たれた言葉をどう理解したのか、四恩は暑さのせいではなく頬を赤くした。
「カズ兄は父さんと性格、全然違うけどさ、相手に対する態度はそっくりだ」
「甘ったるい?」
「そう、それ」
「うるせぇ」
 玉砂利を投げると、三人からの応酬を受けた。
「ほーら、こんなところで喧嘩しないで」
 それも我が家らしいと笑うであろう母へ線香を供える父が、膝を折ったまま手を合わせた。
 何を語りかけているのだろうか。
 深く深く愛した人を、ある日突然失ってしまった男は。
 どんなに純情な想いを交し合う番にも、必ず別れは訪れる。愛していればいるほど、その悲しみは深いものになる。人を愛することの先にあるのは悲しみと恐怖なのだとしても、 愛する者と過ごす日々がもたらす幸福感には敵わない。積み重なった幸福は、いつの日か訪れる別れの痛みを癒すだろう。父に遺されたのは、悲しみと厄介な息子たちだけではないはずだ。
「整列」
 その背中を見つめる弟達に声をかけると、従順に一臣の左右に並んだ。
「合掌」
 右腕には四恩と春海、左腕に二葉と三咲を抱いてふさがる一臣の手の代わりを、四つの手が務める。
「二葉の料理の才能が一刻も早く開花しますように。三咲にもうちょっと愛嬌が出ますように。四恩の頭がよくなりますように。春海がもっと俺に甘えてくれますように」
 神様への願掛けめいたそれらは、生前の彼女の願いであったかもしれない。
「寂しいからと言って、あんまり早く親父を連れて行かないように」
 これは肉体を無くした彼女の願いに反するものだろうけれど。
「栄月館を第二の故郷のように思う人が、一度でも多く美菜浜に帰ってきますように。あの古めかしい家が一人でも多くの人と出会いますように」
 頑張って生きていくから。幸せを願い、叶える努力をするから、どうかこの願いを聞いて欲しい。
「一臣は?」
 立ち上がった父が、両腕をいっぱいにした長兄の願いを尋ねる。誰かのために心血を注ぎがちな息子の意向を、この父は必ずそっと聞きだしてくれた。
「俺は……、今日みたいなちっちぇー幸せを、明日にも降らせてくれればいいよ」
「それが一番贅沢なお願いだ。でも朝子なら、必ず支えてくれるよ」
 優しい眼差しを受けて、一臣は一つ素直に頷いた。こんな目をする男になりたいと、密かに思いながら。
 さぁ帰ろうと促しながら一度後ろを振り返る父の横顔を、野暮を嫌う一臣は見ないでおいた。
「今日のバーベキューは僕らで用意しようか。たまにはハルちゃんにゆっくりしてもらって」
 息子たちの方へと歩き始めた父の顔に憂いはない。
「野菜切るだけなら俺にもできるよ」
「じゃあ、俺が特性ソースを作ってやる」
「二葉は余計なことしなくていいよ」
 コロコロとじゃれあっているのか喧嘩をしているのか。もつれ合うように階段を下っていく親子の後に続きながら、一臣は自分の隣に並ぶ気配がないことに気付いて振り返る。
 海風に乱れる髪を押さえた春海が、向日葵に彩られた墓石を振り返って足を止めていた。
 美菜浜が、栄月館が、この賑やかな家族が御守だったと春海は言った。
 東京で暮らしている間、ここに混ざることはなくても自分と繋がる人たちが温かな家庭を築いていると、孤独を紛らわすには切なすぎる思いを抱いて、くるりと膝を丸めて小さくなって眠った日々はもう遠い。
「春海」
 名前を呼べば小走りで隣に並び、ぶっきらぼうに差し出した大きな手に自分の手を触れさせる。
 半歩先行く一臣にはにかんだ笑みを浮かべて付いてくるのは昔と同じで、包み込まれた手を握り返してきたのは、苦かったり痛かったり甘かったり優しかったりする時間を乗り越えてきた今だからこそ。

 みんなが、幸せに暮らせますように。

 そんな母の声が聞こえた気がした。
 男ばかりの六人家族。粗暴で口が悪くて喧嘩も絶えない。無茶もするし、素直にもなれない。そんな一家に暗雲立ち込める時もあるだろう。巣立ちの時も、くるだろう。たぶんこれからも、たくさんのトラブルを抱えてぶつかって、ごちゃごちゃしながら生きていく。
 だけどそんな毎日が、貴女が幸せな人生送った証拠になるから、貴女を幸せにするための日々をこれから積み重ねていく。
 見上げた夏空は高く、天国の遠さを知る。けれど疑い無き愛情は体を廻り続け、隣を歩く大切な人へと注がれる。
 春海が笑う。
 自分の与えた情から芽生えた種子の、花の色を知る。





   終



2009/8/●●更新

 山育ちが書いた海辺の話ですが、地元愛に満ちた青年と言うのが好きです。
一臣は地元を愛し愛され、友人や家族を大切にする好青年ですが、亭主関白な性格であるとか、現代の女性が接すると「あ……、こいつ面倒くさい」と思われちゃうような、そんな欠点も含めて描いたつもりです。春海は私がよく受けに設定しがちな「一途」な部分を、より強く出してみました。一歩間違えば狂気にも通じる一途さの描写にチャレンジしたつもりなんですが、果たして(笑)Mっ気に収束した気もしますが。
他、大月四兄弟や父親、一臣の友人達など書くのが楽しいキャラクターばかりでした。
 この作品を連載し始めて、初見のお客様からパチパチ拍手コメントをいただくことが多く、嬉しい思いをさせてもらいました。頑張って書いたという思いのある作品です。皆さまに愛してもらえると幸いです。

※ ※ このサイトは一部18禁だろ? ※ ※
朝チュン描写としましたが、当初はしっかり18禁描写が含まれていました。18歳以上でエロが読みたいのよ!と思ってくださる方がおられましたら、当サイトの裏ページを探してみてください。裏ページに18禁シーンを含めた10話を掲載しています。

NOVEL TOP   BACK