悦楽と疼痛のバランス 6


『……で、その二人組みは何してるんだ?』
 国際電話の電波は、キャプテンの呆れた声をクリアに伝える。
「実家の近所にあるフットサルコートで初蹴りするんだってさ」
 片手で蜜柑を剥きながら、昴は母親が広げたノートパソコンの芸能ニュースを覗き込む。
『よくも日本に帰ってこれたもんだ。俺だったら恥ずかしくてそのまま逃亡しちまうな』
 ノルウェーから遥々のニューイヤーコールは、新年の挨拶を言い訳にした問題児二人の様子見だった。
無事に帰国した英介と高山の仲直りの情報は、高山浩二と逢沢瑠璃子の親子関係告白の記事の続報として各界を巡っていた。
 特番の影に隠れて、この一連の騒動もおさまってきた。
 スキャンダルはスクープへの可能性を秘めていたわけだが、その前に当事者達が告白してしまったため、騒動はこれ以上の盛り上がりを見せずに終結しようとしている。
 しかし、
「今回は過去最大規模の壮大な痴話喧嘩だったな」
 一つの記事は確かに大型台風だった。
『その割には俺らの手間はなくて済んだ。奴らも大人になったってことだな』
「そういうコト。だからね、真吾も早く弟分離れした方がいいよ」
『うるせぇなぁ、俺はとっくに離れてるんだよ』
 電話の向こうで富永を呼ぶ片言の声がする。
『はーい。もうちょっと待って。すぐにできるから〜』
 猫撫で声で富永も答える。
 割烹着姿で雑煮を作るキャプテンの姿を脳裏に描いて、昴はやれやれと肩を落す。
 とりあえずは今年もよろしくと、気持ちの全く篭らない言葉を交わして電話を切った。

「シンちゃんもいい人が見つかってよかったわねぇ」
 傍らでは母がしみじみと呟く。
「英介くんも高山くんも、いいコンビだし」
 母のパソコンの画面には、二人が帰国したときのニュース。
 不機嫌顔を装って激しく照れているらしい高山と、はにかみながらも笑顔で応える英介と。
 その指先は、恥ずかしげに触れ合っていた。
「それにしてもタカの母親が逢沢瑠璃子だなんて、予想もつかなかった」
 いまだにピンと来ない。
「でも親子だって言われると、なぁんとなく似て見えるもんね」
「どこがっ?」
「笑顔が。高山くん、笑うと目が優しくなるのよ。逢沢さんもそうだもの」
「……ふぅん?」
 やはりピンと来ない。
 まぁ、その件については合宿でからかってやるからいいとしよう。
「あんたもねぇ、そろそろいい人見つけないと」
「見つけようという気持ちはある。あるから、日々出会いを求めてだねぇ」
「あんたは不実なのよね。父さんと違って」
 カチッとマウスをクリックする音。
 関連ニュースとして表示されたのは、高山浩二の母・逢沢瑠璃子の再婚についての記事だった。
 式はこっそりと、身内だけで挙げますとのコメントがある。
「恋は病なんだぜ? 病気になったら困るから、気を付けてんじゃん」
 膨れっ面の甲斐性なしの息子に、日本のエースストライカーを育てた女性はニヤリと笑って見せた。
「知らないの? 恋は病かもしれないけど、愛は勝つのよ?」
 だからあんたが育ったのよ。
 母の視線は片岡保が薄給時代に彼女に贈ったリングへ向けられ、その愛の結晶をしげしげと眺めた。
「恋の病は草津の湯でも治らないって言うけど、ま〜、あんたの馬鹿っぷりも治せなさそうねぇ」
「……ひ、ひどい」
「とりあえず初詣で、恋愛成就でも祈願してきたらぁ?」
「相手がいないのにかよ」
「淋しいヤツめ。さぁ、初詣にチームの無病息災を祈願しに行くわよ〜。ホラ、仕度して」
「むしろチームの家内安全を願って欲しいよ」




 目の前で見る逢沢瑠璃子は、テレビで見るよりもずっとずっと美人だった。
 口唇の形がセクシーでいて母性的で、そのバランスに惹き付けられる。
 仕草も自然なのに綺麗で、栗色の長い髪の毛を耳にかける所作に、
「はぁ……」
 陶然とした溜息を勲が零す。
「この前まで文句ぶーたれたたくせに」
「でも勲が英介以外にも興味があるってわかって安心したわ」
 台所では長男の権限を踏みにじるような発言が妹と母の間で交わされている、江口家の正月。
 高山一家が訪れて、いつもよりもずっと賑やかな元旦を迎えていた。
 リビングでは勲が瑠璃子に見とれ、高山正一こと『しょうちゃん』と江口家の大黒柱・江口靖こと『やっちゃん』が学生時代の話に花を咲かせている。

「でも母さんと父さんが、今回のこと全部最初から知ってたなんてね」
 友里が隣でコーヒーをいれている母の肘をつっついた。
 極秘中の極秘だった高山家と逢沢瑠璃子の関係を、英介の両親は最初から知っていたのだ。
「正一さんが、父さんは親友だしこれから迷惑がかけるかもしれないからって、全部話してくれたのよ。英介には可愛そうだったけど。まっ、愛する二人に試練はつきものでショ?」
 ほわんとした母の微笑みに、友里は、
「そうかもね」
 溜息交じりに同意をした。
 よくよく話を聞くと、母と逢沢瑠璃子も親しくなっていて、『ルリちゃん』『トキちゃん』と、旦那二人に負けず劣らずの仲良しっぷりを発揮していた。
 のんびりマイペースな江口母に、多忙な名女優は癒されているのだと言う。
「ますます仲良しになって帰ってきたし」
 終わりよければ全てよしらしい。
「まぁねぇ」

 大晦日は両家合同で年越しパーティーとなった。
 カウントダウンまでは一緒にいた二人だが、新年になると同時に初詣に行って来ると二人で出かけ、初日の出を見てから帰って来てまだ二階で眠っている。
 さっき様子を見に行った瑠璃子は笑いながら、『お互いを抱き枕にして眠ってるわ』と報告した。
 帰国してから英介には屈託のない笑顔が戻り、人生最大の秘密を告白した高山も気が楽になったのか以前よりも気安さがでてきたようだった。
 英介と瑠璃子を引き合わせた時には、気恥ずかしいのかまるで思春期の少年のような仏頂面で母親を紹介した。
 今回の騒動の発端となった純愛夫婦は英介に丁寧に頭を下げて、派手な家出をした英介を逆に居た堪れない気持ちにさせた。

「そろそろ起こさないとね。勲―、ちょっと上の二人起こしてきてよ」
「い・や・だ」
 瑠璃子に見惚れていたはずの長兄は、とたんに憮然とした顔をつくった。
「くんずほぐれつな二人を見たくないんでしょ」
「見たくないっ」
 瑠璃子の上品な笑い声を聞くのは恥ずかしいが、見たくないものは見たくない。
 頬を染めながらも知らんぷりを決め込んだ。
「なら俺が起こしてこよう」
 立ち上がったのは正一で、息子とよく似たきつめの双眸を楽しげに細めていた。


 嫌な足音が近付いてくる。
 意識の底で気付いてはいるのだが、睡魔の方が警戒心よりも強力だった。
 傍らの温もりを引き寄せてもう一眠りの体勢に入ろうとした時、ドアが開いた。
「起きろよ、息子達」
 低い声に促されるが、やはりまだ眠っていたい。
「英介、起きろよ」
 布団を剥ぎ取られるのではなく、英介の体が引っ張られていく。
「……くそ親父」
 渋々高山が目を開けると、にやりと笑った父親と目があった。
 英介は半身を布団の外に引き摺られたまま、まだ寝息をたてている。
「英介起きろよ。初蹴りしに行くんだろ?」
 その耳元に声をかけたのは正一だった。
「……いく」
 重い目蓋を開けようと努力している英介は、たぶん勘違いしている。
「……さむ……」
 体を震わせた英介は、すりっと正一の胸に頬を摺り寄せた。
 ふふんと正一が鼻で笑った。
「……起きろ、馬鹿!」
 慌てた高山は英介の首根っこを掴んで、乱暴に引き寄せる。
 ようやく目を開いた英介は、思っていたのとは違う方向にある高山の顔に一拍置いて気が付いて、おそるおそるさっきまで擦り寄っていた方を見る。
「おはよう」
「……うぁああ、おはようございますー」
 高山も英介もあまり体によくない目覚めだが、寝起きの悪い英介もばっちり目が覚めた。
 くくくと喉を震わせて笑いながら、正一は早く降りて来いよと言って出て行った。
「髭、似合ってねぇんだよ、クソ親父!」
 息子と違ってユーモアが通じる父親は、こうしてよく英介をからかっているのだ。
 寝乱れた髪を手櫛でなおしながら、英介はしみじみ憮然とした高山を見る。
「声、本当に似てるよなぁ」
「だからって間違えるなよ」
 睨もうとしたのに欠伸が込み上げてきた。
 それに英介が微笑を見せた。
「おはよ」
「……おはよう」
 まだ体に残るお互いの体温が消えるのが惜しくて、二人同時に顔寄せ合った。
「今年何回目のキス?」
 何気なく尋ねた英介の問いに、高山がはてと首を捻る。
 新年を迎えてたったの数時間。
「もう数えられなくなってる」
「数なんて考えてるなよ。俺のことを考えてろ」
「モチロン」
 あぁ、今年もきっとこいつには敵わない年になる。
 高山の一年を占うモーニングキスだった。


「さっむーい!」
 友里が叫んで体を震わせた。
 知人が運営するフットサルコートはいつもなら賑わいを見せるが、さすがに元旦に人気はない。
 高山家、江口家合同の初蹴りのために特別に頼んで開けてもらったコートは屋外コートで、一月の冷たい外気が肌を刺した。
「動いたら暖まるって。準備運動しっかりしましょー」
 縮こまる友里の背中をポンポン叩いて、英介は早速体を解し始める。
「英介くん、元気ねぇ」
 はぁ、と白い息を零した名女優も今日はジャージに着替えている。
「2、3日前までイングランドでサッカーしてたのにねぇ」
 呆れる家族の視線の先で、ボールを嬉しそうに蹴り始めている。
「しっかり体動かしとかないと、ついてけないですよ?」
 ついついお喋りに興じてしまいがちな女性陣の肩を叩いて、高山もボールを蹴り始める。
 感触を確かめるような動きは、プロ選手の初蹴りであることを実感させた。
「よぉし、そろそろ始めようぜー!」
 両家合わせて計8人。
 サッカー馬鹿はいったい何ゲームこなす気なのか知らないが、まずは高山家対江口家で、一人多い江口家からは友里が高山家に加わっての4対4。
 向き合って、英介と高山は気が付いた。
 同じチームでプレーしている二人が対戦するのは紅白戦くらいだ。
 こうして違うチームで向き合うことが珍しい。
 トクトクと血液だけではない何か熱いものが、体を巡る。
「エースケ、あんまり飛ばすなよ。徐々に上げていかないと」
「わかってるよー」
 勲の忠告への返事も心ここにあらず。
 気持ちは既に広いフィールドを駆け回っているらしい。
「それじゃ、キックオーフ」
 ボールは蹴り出された。

 遊び、というわけにはいかなかった。
 英介の目が遊びを楽しむ余裕を捨て、ぎらぎらした光りを宿し始める。
 つられるように高山の表情も険しくなり、当りが激しくなっていく。
 入れれば入れかえす。
 ざっと人工芝を削って高山がスライディングをすれば、英介はふわりと飛んでゴールへ突っ込む。
 ボールを持った高山の前に英介が立ちふさがれば、ぽんとボールを浮かしてリフティングで英介を抜き、そのままシュートする。
「もう駄目だ。もうついていけん」
 続々と家族がリタイアしてコートの外に座り込み、最後には英介と高山だけになる。
 それにも気が付かず、二人は延々とボールの取り合いに夢中になっている。
「あれ、恋人に向ける目じゃないわね」
 火花を散らす視線。
 ゴールをあげられれば本気で悔しがり、入れれば本気で喜んでいる。
 得点は一進一退。
 もう誰もカウントすることもしなくなった。
 ポストに弾かれて転がったボールに二人が同時に詰めた。
 遠慮も躊躇もなく振りぬかれた足がボールの芯を捕え合う。
 バコっと鈍く大きな音がコートに響き、挟み込まれたボールが吸収した力の捌け口を無くして一瞬震え、上空へと跳ね上がった。
「……うおっ」
「ぎゃっ」
 勢い余って体ごとぶつかりあってもつれて転んだ。
 それでもまだ視線がボールを探す。
 はるか上空に跳ねたボールをキープしたのはどちらでもない。
 勲の手だった。
「あっ、ハンド!」
「ハーフタイムだ。あんまり夢中になってたら怪我するぞ。体を休めなきゃならないオフに怪我なんてしてみろ。薫センセイが怒るぞ」
 効果的な終了の合図だった。
 我に返って顔を見合わせて、勲が差し出すペットボトルを大人しく受け取った。
 ついつい熱が入ってしまうのは、職業病と言うか彼らの本能だ。
「みんなバテるの早過ぎないか?」
「現役Jリーガーとパンピーを一緒にしないでよ」
 抱えていた鬱憤を払い落とした英介の表情は晴れ晴れとしていて、汗を拭う様がいかにも健康そうでいい。
「浩二も楽しそうにサッカーするようになったわね。英介くんと会ってから」
「余計なこと言わなくていい」
 美貌の母親がニコニコと話し掛ければ、息子は照れを隠す仏頂面になって顔を背ける。
 その態度がとても二十歳を過ぎた男のものとは思えなくて、友里は笑いを噛み殺す。
「ね、瑠璃子さん。タカの子供の頃ってどんなでした?」
「エースケ」
「だって、俺のガキの頃ばっかり知られるのはアンフェアだろ?」
 それは勲が一方的に暴露するからだ、とは義弟モドキの分際では口にできないのだ。
「んー、やっぱり小さい頃から無口だったわね。私はたまにしか会えないから、浩二が黙ってるのが淋しかったな。私のせいかな、とか考えちゃって」
 存在する母について誰にも話せなかったのは、確かに自分が言葉足らずになる原因の一端ではなかったかと当人は密かに思っている。
 でも、まぁ、そんな性格のまま成長したからこそ英介と親しくなれたのも事実だ。
「自己主張が少ないのかなぁと思ってたら、正一さんとはしょっちゅう喧嘩してるのよね」
「そりゃ親父が妙なちょっかいかけてくるからだ。したくてしてるわけじゃない」
「お前がサッカー三昧で親子の会話をないがしろにするからだ」
「ふざっけんなよ、おめぇだって仕事仕事で会話どころじゃねかっただろ」
「親に向かっておめぇとは何だ!」
「自分の都合のいい時だけ叩き起こして海釣り連れて行くんじゃねぇよ! なんで合宿から帰って熟睡して、気が付いたら俺は船の上にいたんだよ!」
「何年前の話をしてるんだ?」
「時効だろ、みてぇな面してんじゃねぇ!」
 高山が、こうして怒鳴り声を上げる相手は限られている。
 気に食わないことがあれば、低い声で唸るような一声をかけて終わりだ。
 こんな大きな声を上げてまで噛み付くのは、実は心を許している証拠でもある。
 険悪なように見えて実は仲がいい父子なのだ。
「浩二は淋しがりなのよね。小学校になるまでは柔道してたんだけど、学校でサッカーしてからはサッカーの方が好きになったし。人付き合い苦手なくせに団体競技の方が好きなのよ」
「お袋も、もう黙ってくれ」
 図星を的確に指摘され赤く染まった顔半分を覆って、高山は降参する。
「お袋さんには強く言えないあたりマザコンか」
「勲ちゃんは立派なブラコンよ」
 勲のぶやきに友里が辛辣なツッコミを入れ、笑いを誘った。
 笑顔を浮かべる高山と瑠璃子の横顔を見て、英介は納得する。
 最初に二人が親子だと知った時は、なんて似ていない親子だろうと思ったけれど、今はなるほどと思ってしまう。
 笑う時の目元とか、自分の言葉に応える時の話し出しとか。
 顔は父親似だけど、性格は割りと母親譲りなのかもしれない。
 そんなことを思うと同時に、嬉しくなる。
 自分にとって大切な人を取り巻く家庭が、一風変わってはいるが温かなものであることに。
 そしてそれを、彼もまた大切に思っているということに。
 あんまり度が過ぎると困るけど。
「でも友里も案外ブラコンだよな」
「なんでよ?」
「だって英介のことで浩二クンのこと引っ叩くんだもんなぁ」
「勲ちゃんが殴ったら事件になるでしょ。だから私が代わりに殴ったの」
「……でもお前、勲兄のことも引っ叩いたんじゃ……」
「だってうるさかったんだもん」
 所詮江口家の喧嘩で勝つのは友里なのだ。
「いや、なかなかいいパンチでした」
「確かに」
 強烈な平手を食らった男二人は珍しく同意見。
 また笑いが起きる。

 自分を取り巻く環境は暖かで優しく、英介は時々その幸福さに胸が詰まる思いがする。
 なんて恵まれた人間だろうと、目の前の光景は英介に実感させる。
 両親や兄弟がいなければ、14歳の時に自分は潰れてしまっていただろう。
 高山がいなければ、人を愛しく思う感情を知らないままだっただろう。
 彼の家族がいなければ、彼と出会えなかった。
 チームメイトがあの面子でなければ、ここまでやってこれなかったかもしれない。
 友人達がいなければ、今の自分はつくられなかっただろう。

 自分を取り巻く人々への感謝を、英介は忘れない。
 だから、自分にできる恩返しに一生懸命になる。
 だから、自分のことを好きでいたくて一生懸命になる。
 自分を好きでいて欲しいから、誇れる自分であろうとする。

「どうした?」
 黙ってしまった英介を心配そうに覗き込む高山に、
「もうちょっとしようよ」
 ボールを投げる。
「今度はJリーガーチームと食えないパンピーチームね」
「2対6?」
「そのくらいのハンディはあげないとねぇ。なんつっても、こっちは神戸RCの最強ラインだよ?」
 高山と自分を指して、胸を張る。
 それはとんでもない惚気のようで、見る者は微苦笑を浮かべて立ち上がる。
「2対6じゃ負けられんな」
 負けず嫌いは親から子へと着実に伝わっているらしい。
 再びゲームが始まる。
 高山の足下から美しい放物線を描くパスが上がる。

 狭いフットサルコートの中でも、それは正確に英介の元に蹴り込まれる。
 英介の足が落ちてくるボールを薙ぐ。
 素人相手に手加減を一切しない二人のプロに呆れながらも、彼らを取り巻く人々は安堵する。
 壮大な痴話喧嘩もなんのその。
 このコンビネーションは健在なのだ。
「っしゃー! 先制てーん! タカ、ナイスアシスト」
「当ー然」
 英介が左手を突き出す。
 固めた拳に、高山の拳がゴツンと打ち合わさった。
 その拳は、信頼と尊敬と友情と愛情と、様々な感情を伝えるために互いの胸をうつ。

 悦楽と疼痛のバランスを、僕等は一生懸命に保ちながら恋をする。

END

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浮気疑惑&高山家登場の連載はこれで終了であります。
もうちょっと上手く書きたい気持ちはあるけど、でも高山家の人々を書くのは楽しかったです。
両家のお付き合いとかも楽しくて。
見守られるカップルを、読者の皆様にも見守っていただけたら嬉しいです。
タカ父、タカ母は今後も登場するかもですよ〜。とにかく、お付き合いいただきありがとうございました(^^)

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